工学系女子が増加中
工学系女子が増えている
文科省の「学校基本調査」の結果によれば、大学の専攻分野ごとの女子学生の比率に著しい変化が見られるということが分かりました。人文科学は女子が65%、薬学は56%、教育が59%占めるのに対し、理学が26%、工学は13%という結果が出たのですが、これを見るとまだまだ理系・工学系の女子は男性に比べるとまだまだ少ないと思ってしまうかもしれません。しかし工学に注目してみますと平成26年時点の4年生の女子の人数は1万2千人ですが、1年生の女子の人数は1万3千人となっています。すなわち学年が下になっていくほど工学を専攻する女子が増えているということがわかります。
この結果から世代が下がるほど「工学系の女子」が増え、エンジニア女子の卵たちが続々と増えているということがわかります。このような女子の傾向を敏感に感じた大学側も積極的に理系の女子を迎え入れようと動き始めています。例えば東京理科大学では「工学系女子応援プロジェクト」を行い、工学を専攻する女子を全面的にサポートしています。
世界ではエンジニア女子は当たり前
いよいよ日本を皮切りにエンジニア女子の進出が始まる!と思われたかもしれませんが、実はエンジニア女子は世界的には「ごく普通」のことだったりします。アメリカやドイツ・アジア各国ではすでにエンジニア女子の育成が進んでいます。振り返れば1886年に食洗機を発明したジョセフィン・コクランも、1903年にワイパーを発明したメアリー・アンダーソンも、1964年にスーパー繊維を発明したステファニー・クォレクも全員女性でした。エンジニア女子の活躍は昔からあったわけで世界的に見ても日本は少し出遅れたと言ってもいいかもしれません。
エンジニア女子を採用したい企業
工場で機械油にまみれて男たちが作業するというようなイメージが根強い日本ではエンジニアは男性ばかりが中心になってきました。しかし最近ではその雰囲気が一変しています。すでに「きたない、きつい、危険」のいわゆる3Kは過去の遺物になり、女性が働きやすい職場作りが進められています。なぜなら女性の繊細で豊かな感覚が、物づくりの現場やIT業界に求められはじめたからです。女性に向けた女性のための商品やサービスを開発するためにはエンジニア女子の力が必要だと企業がようやく気づき始めています。今はその変換期の真っただ中だといえるでしょう。
男性のものであった物づくりやエンジニアの仕事を女性が中心になって行ったらどうなるでしょうか。少なくともこれまでにない製品やサービスが誕生しそうで今からわくわくします。エンジニア女子の先輩たちもこれから進出してくるエンジニア女子の卵たちのことを今か今かと待っているところです。
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